犬の迷子対策の基本!マイクロチップの登録と探し方

犬の迷子対策の基本!マイクロチップの登録と探し方 迷子対策

犬の迷子対策の基本!マイクロチップの登録と探し方

犬猫の脱走防止・迷子対策ナビ 運営者の「まもる」です。

公園の小道で、マイクロチップを装着された柴犬の首元に、スキャンリーダーをかざして情報を読み取ろうとする様子。大切な愛犬を守るための準備を進めている方は多いのではないでしょうか。ただ、犬のマイクロチップの義務化について環境省のルールを正しく知りたい、具体的な登録方法やAIPOとの違いが分からないと悩むこともありますよね。

また、万が一の事態に備えて、迷子になった時の探し方や、マイクロチップだけでは不十分な理由や迷子札の必要性が気になって不安を感じることもあるかと思います。

この記事では、そういった疑問をひとつずつ解消し、大切な家族を守るために本当に必要な行動がとれるよう丁寧に解説していきます。

■記事のポイント

  • 国が定めるマイクロチップ義務化の正しいルール
  • 民間のAIPOと環境省データベースの明確な違い
  • 愛犬が迷子になった際の具体的な探し方と照合の仕組み
  • マイクロチップの弱点を補う迷子札の正しい活用法

犬の迷子対策:マイクロチップの義務化と登録の仕組み

ここでは、法律で定められた制度の基本から、国と民間のデータベースの違い、そして具体的な手続きの方法について分かりやすく整理していきます。複雑に感じるかもしれませんが、ひとつずつ確認していけば大丈夫です。

環境省による犬のマイクロチップ義務化

日本のペットショップにて、店員が新しく犬を迎える日本人飼い主に、マイクロチップの装着証明書とスキャン方法について明るい雰囲気で説明している場面。まずは、一番気になる法律のルールからお話ししますね。2022年(令和4年)6月1日より、動物愛護管理法の改正が施行され、ブリーダーやペットショップなどの犬猫等販売業者に対して、販売する犬へのマイクロチップの装着と、国への情報登録が義務化されました。

私たち一般の飼い主として特に気をつけたいのは、すでにマイクロチップが装着され、国に登録されている犬を新しく迎え入れた場合のルールです。

この場合、飼い主さんは犬を迎え入れてから30日以内に「所有者情報の変更登録」を行うことが法律上の義務となります。うっかり忘れがちなポイントですが、法律で決まっている大切な手続きなので、新しくワンちゃんを家族に迎えた際は、真っ先に済ませておきましょう。

また、こうした迷子対策は愛犬の安全を守るだけでなく、「飼い主の責任」という側面もあります。万が一の愛犬の脱走が、他者への咬傷事故や交通事故の誘発につながるリスクもゼロではありません。

愛犬を守ることはもちろん、周囲への社会的責任を果たすためにも、マイクロチップ登録をしておくことを強くおすすめします。

ちなみに、義務化される前から飼っている愛犬や、保護団体・知人から譲り受けた犬については、マイクロチップの装着は現在のところ「努力義務」となっています。

ただ、万が一の迷子対策としては非常に有効なので、前向きに検討してみてください。(出典:環境省『犬と猫のマイクロチップ情報登録』)

環境省の義務化と鑑札とみなす特例制度

国への登録をしっかり済ませることで、実は飼い主さんにとってもすごく便利になる制度があります。それが「狂犬病予防法における犬の鑑札とみなす特例」というものです。

ワンストップサービスの特例とは?環境省のデータベースへ登録することで、そのマイクロチップのデータがそのまま「狂犬病予防法の鑑札」として扱われる制度です。

本来、犬を飼い始めたらお住まいの市区町村(保健所など)の窓口へ行き、犬の登録をして金属製の「鑑札(かんさつ)」をもらう必要がありますよね。

しかし、この特例制度に参加している自治体にお住まいの場合、国のサイトでマイクロチップの登録を済ませれば、わざわざ窓口へ行って新しく鑑札の交付を受ける手続きが不要になるんです。

とても便利なワンストップサービスですが、注意点として「すべての自治体がこの特例に参加しているわけではない」ということが挙げられます。

ご自身のお住まいの地域が特例制度に参加しているかどうかは、自治体の公式ホームページなどで一度確認してみてくださいね。

民間のAIPOと国のデータベースの違い

日本の動物病院にて、女性獣医師が飼い主の日本人夫婦に対し、パソコン画面の図解を使って民間のAIPOデータベースと国のデータベースの登録システムの違いについて説明している。マイクロチップの手続きについて調べていると、一番混乱しやすいのがここかなと思います。実は、現在日本には大きく分けて2つのデータベースが存在しているんです。

一つ目は、義務化されるずっと前から日本獣医師会などが中心となって運営してきた「AIPO(動物ID普及推進会議)」という民間のデータベースです。動物病院でチップを入れた経験がある方の多くは、こちらに登録されているはずです。

二つ目は、今回の法改正によって新たに設立された「環境省指定登録機関」という国のデータベースです。AIPOには長年培われた獣医師ネットワークの強みがあるため、国と民間の両方に登録しておくことで、万が一の際の発見確率をさらに高めることができます。

また、血統書があるワンちゃんの場合は、JKC(ジャパンケネルクラブ)も個体識別管理(血統書やマイクロチップ、耳標など)を行う重要な専門機関となります。迷子になった際にはこちらの登録情報も照会対象になるため、最新の情報に更新されているか確認しておくとより安心です。

自動では移行されませんAIPOなどの民間データベースに登録しているからといって、国のデータベースに自動的に情報が引き継がれるわけではありません。ここを誤解している方が非常に多いので注意が必要です。

「うちの子は数年前に病院で登録したから大丈夫」と思っていても、それが民間のAIPOのみの登録であれば、法律上の義務(国への登録)を果たしていない状態になってしまいます。

民間と国は全く別のシステムであることを、まずはしっかりと覚えておいてください。

AIPO登録済みの方が国へ追加登録する方法

では、すでにAIPOなどの民間データベースに登録している愛犬の場合はどうすればいいのでしょうか。「AIPOを解約して、国に乗り換えなきゃいけないのかな?」と不安に思うかもしれませんが、全くそんなことはありません。

法律上の義務を果たすためには、国の「犬と猫のマイクロチップ情報登録サイト」へアクセスし、ご自身で別途手続きを行う必要があります。イメージとしては、「AIPOをやめる」のではなく、「国へも情報を追加で登録する」という感覚です。

AIPOには獣医師ネットワークの強みがあるので、両方に登録しておいて全く問題ありません。追加登録をする際は、お手元にAIPOの登録完了通知書や、獣医師さんが発行した「マイクロチップ装着証明書」を用意して、環境省の専用サイトからオンラインで手続きを進めてください。

少し手間に感じるかもしれませんが、愛犬の安全と法律を守るために、時間をみつけて必ず完了させておきたいですね。

マイクロチップ情報変更の登録方法と費用

日本人女性がリビングで、スマートフォンを使ってマイクロチップ情報の変更登録(オンライン申請)を手軽に行っている様子。足元には柴犬が座っている。国への登録や、所有者情報の変更登録は、スマートフォンやパソコンを使った「オンライン申請」、もしくは紙面による「郵送申請」のどちらかで行うことができます。

申請方法 手数料の目安 支払い方法の例
オンライン申請 約400円 クレジットカード、QR決済(PayPay等)
紙(郵送)申請 約1,400円〜1,600円 コンビニ払い、郵便振替など

※金額は目安ですので、正確な金額はご確認ください

手軽さや費用の面からも、基本的にはオンライン申請が圧倒的におすすめです。スマホから数分で手軽に終わりますよ。そして、登録手続きと同じくらい大切なのが「情報の更新」です。

お引っ越しをして住所が変わったり、携帯電話の番号を変更したりした場合は、すぐにデータベースの登録内容を書き換える必要があります。

せっかくマイクロチップを入れていても、登録されている電話番号が古くてつながらなければ、迷子になった愛犬をお迎えに行くことができません。忘れずに更新してくださいね。

犬の迷子対策におけるマイクロチップの重要性

ここからの後半では、万が一愛犬が迷子になってしまった際に、マイクロチップが具体的にどう役立つのか、実際の探し方や、迷子札と併用するメリットについて詳しく解説していきます。

迷子犬の探し方とマイクロチップ照合の仕組み

日本の動物保護センター(保健所)で、保護されたゴールデンレトリバーの首の後ろを職員がハンドスキャナーで読み取り、マイクロチップの個体識別番号を確認しようとしている。

愛犬が迷子になり、運よく動物愛護センター(保健所)や警察署などに保護されたとします。施設に犬がやってくると、職員さんはまず専用の「リーダー(読み取り機)」を使って、犬の首の後ろから肩甲骨のあたりをスキャンします。

マイクロチップには、世界で一つだけの15桁の固有番号(識別番号)が電子データとして記録されています。

リーダーがこの番号をピッと読み取ると、職員さんはその15桁の番号を国のデータベース(またはAIPOなど)に入力して照合を行います。

そこで初めて、システムに登録されている飼い主さんの名前や電話番号が画面に表示され、「〇〇さんのワンちゃんですね!」と判明し、すぐに電話連絡が入るという仕組みです。

マイクロチップ自体に飼い主の個人情報が直接書き込まれているわけではなく、あくまで「データベースと照らし合わせるための鍵(番号)」が入っているだけなので、セキュリティ面でも安心です。

実際に迷子になった時の捜索シミュレーション

日本の交番にて、不安そうな日本人女性が警察官に迷子になった柴犬の写真を見せながら、遺失物届の手続きを行っているもしも愛犬が家から脱走してしまったら、パニックになってしまうと思いますが、まずは深呼吸して落ち着きましょう。愛犬が突然リードを離して車道へ飛び出すような緊急事態では、飼い主自身もパニックに陥り、冷静な判断ができなくなることがあります。

だからこそ、事前の対策をしておくことで、いざという時に落ち着いて行動できるようになります。

ただし、マイクロチップが入っているからといって、じっと待っていれば良いわけではありません。ここで絶対に知っておいてほしいのは、「誰かが保護して、専用のリーダーがある施設へ連れて行ってくれた時」に初めてマイクロチップが効果を発揮するという点です。

つまり、飼い主さんが自ら各機関へ「うちの子が迷子です!」と連絡を入れておくことが非常に重要になります。

迷子に気づいたら、まずは最寄りの警察署(最寄りの交番でも問題ありません)へ行き、「遺失物届」を提出しましょう。迷子のペットは法律上「遺失物」として扱われるため、この手続きが必要になります。

あわせて、各自治体の動物愛護センターや保健所にも、一刻も早く連絡を入れておくことが速やかな保護につながります。さらに、近所の動物病院にも特徴を伝えておくのがおすすめです。

そうしておくことで、愛犬が保護されてチップが読み取られた際、よりスムーズにあなたの元へ帰ってくることができます。

マイクロチップのデメリットは迷子札で対策

マイクロチップは非常に頼もしい「消えない身分証明書」ですが、電子機器ならではの知っておくべき弱点(デメリット)もいくつか存在します。

マイクロチップの主な弱点
・リアルタイムの居場所がわかるGPS追跡機能はない
・専用のリーダーがないと番号(情報)を読み取れない
・外見からはチップが入っているかどうかが全くわからない

よくある誤解として「スマホで愛犬の現在地がわかる」と思っている方がいますが、GPS機能はありません。また、近所の親切な方が愛犬を保護してくれたとしても、その人のスマホや目視では情報を読み取ることができません。

そのため、動物病院や警察などの専用リーダーがある施設へ連れて行くまでの間に、どうしても「タイムラグ」が発生してしまうのが最大のデメリットだと言えます。それぞれのツールの役割を整理すると、以下のようになります。

対策ツール 主な役割 メリット 弱点
マイクロチップ 確実な身元証明 脱落せず、一生消えない GPS機能はない
迷子札 即時の連絡手段 誰でも見てすぐ連絡できる 首輪ごと外れる可能性がある
GPSトラッカー 現在地の特定 リアルタイムで追跡できる 充電や防水性の確認が必要

マイクロチップと迷子札の併用が効果的な理由

日本の河川敷で、日本人女性が柴犬と散歩している際、万が一のすっぽ抜けに備えて、標準のリードに加えて、体に装着するタイプのショルダーリード(腰掛けリード)を併用している安全な様子。先ほどお話しした「情報がわかるまでのタイムラグ」という弱点を、完璧にカバーしてくれるアナログなアイテムがあります。それが、昔ながらの「迷子札」です。

首輪に連絡先(電話番号や名前)を書いた迷子札がついていれば、保護してくれた一般の方がパッと見て、その場ですぐにあなたの携帯電話へ連絡をくれます。わざわざ警察や病院へ連れて行く手間も省け、最速で愛犬をお迎えに行くことができますよね。

目視ですぐにわかる「迷子札」の即効性と、万が一首輪が外れてしまっても絶対に消えない「マイクロチップ」の確実性。この2つはお互いの弱点を補い合う最高のパートナーです。どちらか片方だけではなく、両方を併用する二段構えの対策こそが、現状で考えられる最も確実で安全な迷子対策だとおすすめします。

さらに、散歩中のパニックによる『すっぽ抜け』やリード離れを防ぐために、体重で支えることができるショルダーリード(腰掛けリード)や、急な引っ張りの衝撃を吸収するリードを併用するのも、立派な迷子対策になります。

ちなみに、迷子札を自作する際は注意が必要です。以前、手作りの迷子札を試したことがありますが、文字が擦れて消えてしまったり、重すぎて犬が嫌がったりした経験があります。耐久性があり、愛犬に負担の少ない軽量なものを選ぶようにしましょう。

マイクロチップだけに頼らない!物理的対策としつけ

マイクロチップや迷子札はいわば「愛犬の身分証明書」ですが、この身分証明書に頼らずに済むのが一番です。そのためには、犬特有の脱走ルートを塞ぐ物理的な対策と、万が一の際でもパニックを最小限に抑える「しつけ」をセットで行うことが欠かせません。

地面の「穴掘り」と「隙間」の対策

日本の住宅の庭で、日本人飼い主が、メジャーを使って庭のフェンスと地面(土面)の隙間を測り、愛犬が穴を掘って脱走できる隙間がないか確認している物理的対策の様子。犬ならではの脱走ルートとして、特に注意したいのが「穴掘り」です。立派な門扉があっても、足元が土の場合は下を自力で掘り進め、外に抜け出してしまう事例があります。

あわせて、フェンスやゲート自体の隙間も確認しましょう。ワンちゃんは「頭が通れば体も通る」と言われるほど、驚くような狭い隙間を通り抜けてしまうことがあります。一度メジャーを使って、愛犬の頭の幅とフェンスの隙間を照らし合わせてみてください。

最強のお守りになる「呼び戻し」と「社会化」

物理的な対策とあわせて、日頃から「呼び戻し(リコール)」の訓練をしておくことも最強の対策になります。これができていれば、脱走直後に遠くへ行くのを防げるだけでなく、捜索現場で愛犬を見つけた際も安全に確保しやすくなります。

さらに、日頃から多くの人に触れ合う「社会化」も重要です。人に慣れていれば、迷子になった際に親切な第三者が保護しようとした時、逃げ回って二次災害(交通事故など)に遭うリスクを減らし、スムーズな保護に繋がります。

安全な保護と搬送を助ける「キャリーケース」

日本の住宅のリビングで、日本人飼い主が、開いたキャリーケースの中に柴犬が入ってリラックスしている様子を見守りながら、キャリーを普段使いして慣れさせている。もし捜索に向かう場合は、必ず使い慣れた「キャリーケース」を持参することをおすすめします。普段は簡単にお迎えできる愛犬でも、屋外でパニックになっていると信じられないほどの力で逃げようとすることがあります。

捕まえた瞬間にすぐ安全な場所へ誘導できるよう、日頃からリビングなどでキャリーを普段使いして慣れさせておきましょう。

犬の迷子対策にマイクロチップを役立てよう

大切な愛犬を守るための迷子対策について、マイクロチップの法的な制度から、いざという時の具体的な活用法までお話ししてきました。まずは、法律上の義務である国(環境省指定登録機関)のデータベースへの登録や、引っ越し時の情報変更を確実に行うこと。

AIPOに登録済みの方も、忘れずに追加の手続きを済ませてくださいね。そして、すぐに見つけてもらえるように迷子札もしっかりと首輪に装着させておくこと。この少しの準備と知識が、愛犬との生活の安心感を何倍にも大きく高めてくれるはずです。

この記事でご紹介した法律上のルールやワンストップサービスなどの手続きは、状況によって自治体ごとの対応が異なる場合があります。最終的な判断や個別のご相談については、必ずお住まいの市区町村の窓口など、公的な専門機関にご相談くださいね。

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